一人親方の利点とリスクの理解
建設業界において、様々な業種で一人親方として働いている人はたくさんいます。利点として一人親方は、自分が事業主として依頼された仕事を受けるかどうか、いつまでに仕上げるかなど自分で決めることができます。
また、仕事の契約金額も自分で決めることができるという点があげられます。もし誰かに雇用されるなら同じ仕事をしたとしても、全ての金額を収入としてもらえることはありません。そのため、収入を増やすために一人親方という働き方を選ぶ人がいます。
ただ、一人親方の方が全て良いとは言い切れません。大抵の仕事を全て自分で行うので、請け負った仕事に対しての責任はその分大きくなります。仕事に見合った能力や技術がないなら、その後の仕事の受注にも影響するかもしれません。
また、請け負った仕事が全て終わってから、支払いを受けることになるので、数カ月後に収入が入るということもよくあります。予期しないことで工期が延びるなら収入が得られる日も、その分先に延びることになるのです。また、元請けがいて材料支給の場合を除き、請け負っている仕事の材料費などは立替えなければなりません。工事終了後にその費用が支払われるので、一定の資金を持っていないなら、次の仕事の受注も難しくなります。
一人親方は自由に仕事を行うという面での利点もありますが、このようにある程度のリスクもあります。最近では、不景気の影響で雇用してくれるところが見つからないので、仕方なく一人親方として働く人もいます。ある一定の経験を積み、能力と技術を兼ねそなえた人が一人親方として独立できますが、その働いている状況は決して楽観視出来ないものと言えるでしょう。