取引先 対 労働者として契約する働き方
建築業界でよく言われる『一人親方』。
一人親方とは、企業に雇われるのではなく一人で経営する建築業者となって
『取引先』対『労働者』として契約する働き方のことです。
景気がなかなか上向かない現在、アルバイト社員や派遣社員といった
外注を利用することで、企業は雇用費用を削減していますが
この『一人親方』もそういった外注雇用、つまりアウトソーシングのひとつなのですね。
一人親方は独立事業者ですから、賃金や期間などを企業と交渉する場合
それらは全てが自己責任になります。
例えば、請け負った工事が雨や災害、自分の病気などで予定通り終わらなくても
予定を越えてしまった分の残業代を企業が面倒をみることはありません。
それどころか、万が一業務内に大怪我をしても、企業は全く補償してくれることはないのです。
一人親方は基本的に『業務請負』。仕事を請け負わない限り、賃金は得られません。
企業側にとっては、働いて欲しいときだけ雇用すればよい存在ですから
どうしても一人親方の収入は、不安定になりがちです。
『一人親方』として働くときには、決して安請け合いをせず
自分のスキルに自信を持って企業と交渉することが大切。
また、一人親方の労働災害時の為の保険が様々な形で作られているので
万が一の時、自分の身や家族を守るために労災保険に入っていることも大事です。
一人親方向け労災保険は月々の支払いが安く、加入しやすいものが多くなっています。
このような制度を活用しながら、事業主として独立した立場に立つことが
一人親方として成功する秘訣なのです。