何が起きても自分の責任
普通の会社員であれば必要を意識することも少ないかもしれませんが、フリーランスで活動する人にとって労災保険は生活になくてはならないものです。職人と言われる人の中には会社の正社員として働く人もいれば、一人親方と呼ばれ、いろいろな会社の仕事の下請け業務を行ったり個人で比較的小規模な仕事を請け負う人もいます。
そのような人はほとんどの場合社会保障も会社員ほど手厚くありません。仕事中の事故で休業をやむなくされたり、命を落としたりする危険もないとは言えないのですから、万が一の時のためのセーフティネットを張っておく必要があります。
またそもそも労災保険に加入していない労働者を工事もしくは建設の現場には立ち入らせないことを規定している会社も多くあり、一人親方にとって労災保険は仕事を得るためには必須条件とも言えます。施主から請け負った会社と実際の作業をする職人の間には幾つもの会社が関係することもあり、有事の際に保障を求めてもスムーズにことが進まないこともあり得ます。そのためにも自分で加入した保険は安心材料ともなるのです。
フリーランスは自由がきき、仕事の内容もスタイルも自分で選ぶことができます。しかしそこには常に何が起きても自分で責任を取らねばならない、誰も保障してくれないという現実があります。しかし同時にそのような個人で仕事をする人たちに依存して経営している企業があるのもまた事実です。一人親方にとって一人親方加入手続きはこのような現実の中で働いていくためにどうしても必要なのです。